【レビュー】エコーズ・オブ・アインクラッド

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 エコーズ・オブ・アインクラッド

『Echoes of Aincrad』ゲームプレイトレーラー
「ソードアート・オンライン」家庭用ゲーム最新作『Echoes of Aincrad』ゲームプレイトレーラーを公開! PlayStation®5で2026年7月9日(木)発売 私たちは、確かにここにいた。 世界初のフルダイブ型MMORPG《ソードアート・オンライン》。仮想空間に意識ごとダイブして味わう冒険は、多くの...

『ソードアート・オンライン エコーズ・オブ・アインクラッド』は、SAOという作品が本来持っていた「自分自身が仮想世界に入り込み、死と隣り合わせのゲームを生きる」という魅力を、正面からゲーム化しようとした意欲作です。

キリトたち既存キャラクターの物語を追体験するのではなく、プレイヤー自身が作成したキャラクターとしてアインクラッドを冒険する。この基本コンセプトは非常に魅力的で、海外レビューでも本作最大の長所として高く評価されています。

一方で、その素晴らしい発想を支えるゲームデザインには問題が多く、「最高のSAOゲームになれる可能性があったのに、単調さと古い設計思想によって評価を落としてしまった」というのが、全体としての印象です。

メタスコアは64点。評価は「賛否両論」

Metacriticでは、全体のメタスコアは64点となっており、評価区分は「Mixed or Average」です。

41件の海外メディアレビューのうち、圧倒的多数が中間評価に集中しており、「傑作ではないが、完全な失敗作でもない」という位置づけになっています。PC版もメタスコア62点前後となっており、プラットフォームによって多少の差はあるものの、基本的な評価傾向は共通しています。

つまり、海外メディアは、本作のコンセプトそのものは評価しながら、実際のゲームプレイの繰り返しや探索の弱さに厳しい評価を下しているといえます。

一番評価されたのは「自分がアインクラッドに入れる」という体験かもしれません。

これまでのゲーム版SAOは、どうしてもキリトを中心とした既存キャラクターの物語に依存する部分がありました。しかし『エコーズ・オブ・アインクラッド』では、プレイヤーがオリジナルキャラクターとしてアインクラッドの世界に参加します。

この方向性は悪くなかったです。

ただ、問題なのは、面白い戦闘を何度も同じような敵、同じようなクエストで繰り返させられることです。

「MMORPGの世界」を再現しようとして、逆にMMORPGらしさを失っていると言えるでしょう。

本作にはもう一つ、興味深い問題があります。

SAOはMMORPGを題材にした作品ですが、『エコーズ・オブ・アインクラッド』は基本的には一人で遊ぶアクションRPGです。

そのため、MMORPGらしい敵の配置、素材集め、クエスト構造、繰り返しの狩りを再現しても、そこに本物のMMORPGのようなプレイヤー社会がありません。

海外レビューでも、この「MMORPG風の構造」が、シングルプレイゲームとしては空虚に感じられるという指摘があります。

これはかなり本質的な問題でしょう。

本物のMMORPGなら、単純な狩りでも他のプレイヤーとの交流があります。

レアアイテムを探す楽しみがあり、経済圏があり、偶然の出会いがあります。

しかし、シングルプレイ作品で同じ構造だけを再現すると、「敵を倒して素材を集める」という作業だけになってしまいます。

本作は、SAOの世界を再現することには成功しつつも、その世界がなぜMMORPGとして面白いのかという部分までは再現しきれなかった印象です。

総評としてはSAOファンには魅力的だが、傑作になり損ねた作品と言えるでしょう。

シリーズの可能性を感じさせる作品である一方、その可能性を最後まで形にできなかった作品です。

メタスコア64点という数字は、かなり正直な評価だと思います。

戦闘には魅力がある。

キャラクター育成も悪くない。

アインクラッドの世界に自分自身が入るというコンセプトは、シリーズファンにとって魅力的です。

しかし、敵やクエストの繰り返し、探索の弱さ、古さを感じるゲームデザインが、それらの長所を何度も邪魔しています。

そのため、SAOをよく知らない人に「優れたアクションRPGとしておすすめできるか」と言われると、やや難しい作品です。

一方で、「自分がアインクラッドに入りたい」とずっと思っていたSAOファンにとっては、欠点を理解したうえでも十分に魅力を感じられるでしょう。

本作は良ゲーではありませんが、SAOゲームとして見ると、これまでのシリーズがなかなか到達できなかった「本当にプレイヤーがSAOの世界を生きる」という理想に、かなり近づいた作品でもあります。

SAOファンなら楽しめるが、単調なゲームデザインを許容できるかどうかが最大の分かれ目です。

「最高のSAOゲームになれたかもしれない作品」――それが『エコーズ・オブ・アインクラッド』の最も正確な評価でしょう。

エキスパンションDLC“創世の巫女”が2026年冬に発売されます。

今後もDLCコンテンツが定期的に追加され、さらに上の階層の話も展開されるならば本作の評価が上がる可能性が少しだけあるでしょう。

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