開発元: マタイアス・リンダ
初リリース日: 2022年12月8日
チェインドエコーズをXbox Game Passでプレイ。
設定で難易度を変えて、一番簡単なモードで遊びました。
総合評価
評価:良ゲー
コマンド式RPGにも進化の余地がある。
チェインドエコーズは強いスキルの連打が最適解にならないところが面白い。
難易度ノーマルでじっくりやればクリアまで50時間では終わらないボリュームがあります。
値段も定価2,980円と手頃なので、JRPGのバトルパートや育成が好きな人なら買ってみてほしいですね。
チェインドエコーズのバトルはコマンド操作とゲージ管理の組み合わせです。
オーバードライブゲージという左上側に表示されるゲージがあって、緑色の範囲内だとプレイヤー有利、赤色だと不利な条件になります。
強いスキルの連打だけだと、あっという間に赤色の範囲内に突入してしまいます。
緑色の範囲内で戦い続けるにはゲージを戻す必要があるので、左端に表示される属性と同じコマンドを選んだり、キャラクターを交代したり、防御したり・・・色々やらざるを得ません。
この「色々やらざるを得ない」がチェインドエコーズの醍醐味で、バトルにおける最適な組み合わせを探すモチベーションにもなっています。
コマンドの選択肢が増える中盤以降はキャラクターの個性を生かした色んな戦略があり得るので、バトルパートが好きな人、やり込みが好きな人はハマると思います。
Web上にある作者へのインタビュー記事だと『幻想水滸伝2』、『天地創造』、『レジェンド オブ ドラグーン』、『ブレス オブ ファイア』、『聖剣伝説2』、『ゼノギアス』などに影響を受けたみたいで、所々に過去の名作RPGの残滓を見て取れるところも本作を推したいポイントの一つです。
良かったところ
- オーバードライブゲージの管理要素が加わることでバトルがマンネリ化しない
- 通常戦闘とスカイアーマー戦の2種類のバトルがあるので飽きない
- クラスエンブレム探し、最強武器作成など育成要素が多い
- 最終的に仲間になるメンバーが全員好きになった
- BGMはフィールド、バトルともに良曲が揃っている
悪かったところ
- キャラクターの顔グラは出来が悪くてモブにしか見えない
- 一枚絵・背景絵は手作り感がある
- SE音のいくつかがチープ
- ショップの操作性の悪さ
- 翻訳はアップデートされた為か、違和感は少なかった
さいごに
ほぼ一人で作ったというだけあって荒削りなところも多いのですが、それ以上に光るものがあったというのが個人的な感想です。
個人製作とは思えないバトル設計の完成度、同じ敵の色違いを出すような手抜きをしない徹底ぶりは賞賛に値するでしょう。
ストーリーについては色んな解釈があると思いますが、私は前向きな物語と捉えました。
言葉にすると陳腐ですが、「一人で抱え込まない」「過ぎたことではなく今が大事」といったテーマをそれぞれのキャラクターが体現しています。
世界観や設定についてはツッコミ所も多いので、ファンタジーとして温かい目で見る必要がありますが、キャラクターの考えや感情の描き方は丁寧にできていると思いました。