初リリース日:2018年5月17日
発売元:フリュー
定価:8,778円
カリギュラオーバードーズをクリアしたので感想を。
カリギュラはVITA版を一度クリア済み。PS4版では楽士ルートという新ルートや新キャラが追加されました。
総合評価
評価:微妙ゲー
VITA版から数えると三周しているので個人的には好きです。
帰宅部、楽士ともに魅力のあるキャラクターたち。性格の暗い子が多いですが現代的な悩みで共感することも多かったりします。人によってはハマる要素はあると思います。
オーバードズではグラフィックは向上しましたが、肝心のバトルのピーキーさが失われたと感じました。あと、バトルが遠景で迫力がないのも退屈に感じる要因かと思います。
VITA版ではとんがってたバトルに制限がかかり、つまらなくなってしまったのは残念。また、敵の中をマラソンするのが苦行というのは否めません。
そういった点から微妙ゲーという評価に落ち着きました。
琵琶坂追放ルート
オーバードーズの目玉は楽士ルートと琵琶坂追放でしょう。
帰宅部の琵琶坂永至、天本彩声、そして楽士の梔子。
新キャラの3人は現実世界で起きた事件で接点があって密接につながっています。
初回プレイ時は楽士ルートをクリアできればいいと割り切ってプレイした結果、琵琶坂と梔子関連イベントのフラグ管理に失敗。
琵琶坂を追放できず鼓太郎を失ってしまい、モヤモヤした気持ちを残してしまいました。
今回はそのモヤモヤを解消すべく琵琶坂追放をメインにプレイしました。
感想としてはスッキリした・・ですね。
琵琶坂だけ「心に踏み込みますか?」が2段階設定されているのはシステムとしては面白かったです。追放しない理由がないので気持ちよくタイマンで戦えました。
琵琶坂は追放すると二度と会えなくなるのですが、あまり気になりませんでした。初見で鼓太郎をロストしたショックに比べると大分マシでした。
新入り帰宅部員の天本彩声
もう一人の帰宅部の新入り、天本彩声。
彼女は戦闘前後の仲間とのセリフの掛け合いが見所。極度の男性恐怖症という設定でセリフも極端ですが、一周回って頼もしいです。
男性陣が巻き添え食らわないかとビビリまくる描写は見ていて楽しかったです。
また、暗い話の中、楽士の梔子を心配してあげるシーンには癒されました。キャラが立っていてブレないのが彼女の良さにも思えます。
親密度を最大まで上げると男主人公だけは例外にしてくれそうなセリフが聞けるようになるので、少しうれしかったです。
楽士ルートの感想
楽士ルートを最後までプレイすると、帰宅部を裏切ることになります。
「琵琶坂は最低だから追放じゃー」と言っておいて、自分がもっと最低のことをするというのがこの作品の最大の魅力なのかもしれません。
主人公がぶっちぎりのサイコパスというオチを素直に楽しめるのならば良作なのかなと思います。
個人的にこういう終わりもアリかなと一回は思ったのですが・・・やっぱり帰宅部エンドの方が好きですね。主人公がソーンと結託して好き放題やった結果全員不幸になるというのは、やはり後味が悪いものです。
新曲も良いし、グラフィックも向上
カギリュラはバトルに入ると歌付きのBGMに変化するというギミックが特徴。歌詞が痛々しいのですが、それを含めて世界観を作っています。
オーバードーズになり、いくつかの新曲が追加されましたが、どの曲もカッコ良かったです。個人的には主人公ルシードのテーマが好きです。
グラフィックはVITA版に比べて向上して見やすくなりました。相変わらず口パクが無かったりするのが少し気になるところですが、慣れれば気になりませんでした。
ステータス画面でキャラクターが椅子に座っている絵は印象的でした。ここはもっと評価されていいポイントだと思います。
VITA版の良さが消えてしまったバトル
VITA版のカリギュラはバグだらけでした。
ですが、アップデートを重ねて、面白く遊べるようになりました。そのことをファンは評価していたんだと思います。
初心者向けに序盤で経験値が大目に手に入る調整も個人的にはありがたかったです。
また、レベルが上がれば奥義のロックが自動で解除されるので、やりようによっては序盤から派手なバトルができる。
そういったところがVITA版のカリギュラの隠れた面白さでした。
オーバードーズで残念だったのは、奥義のロック解除がキャラクターエピソード依存になったことです。
「もったいぶり過ぎでは?」というのが本音のところです。壊れ目の調整をしていたらから面白かったのに普通のRPGになって魅力が削がれたように感じました。
また、VITA版はバトル終了後にexcellent、goodなどの評価があって地味に嬉しかったのですが、オーバードーズでは撤廃されています。地味なことですが、そういったところも残念でした。
開発会社が違うので一長一短ではあるのですが、素材として魅力を感じる部分が多かっただけに期待値を超えないリメイクに少々ガッカリしたというのが本音のところです。